【レンズレビュー】「Ai AF Zoom Nikkor 35-105mm F3.5-4.5S」

ということで、素人によるレンズレビュー、3回目。

今回のレンズは…

 

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Ai AF Zoom Nikkor 35-105mm F3.5-4.5S

 

である。AiAFレンズ初代(←これ、なんて呼べばいいんだろうな)と、次世代のDタイプで大量にラインナップされた、エントリー標準ズームレンズ軍団の一員である。たぶん、何かしらのキットレンズにはなってたんじゃないかなあ。ちょっと調べたくらいでは分からなかったけど。

で、なんでこんなレンズを持っているのかというと、1年半ほど前にハードオフのジャンクコーナーに転がっていたからである。お値段なんと1,100円である。ホコリをかぶっていたとはいえ、掃除するだけで使えそうだったので、買ってしまった。が、多少使ってはみたものの、結局24-85/2.8-4Dには太刀打ちできずという判断になった。その結果、通電しなくて置き物になってしまった(これまたジャンクの)F-301に付けられて一緒に置き物になっていた。

 

ただ、24-85/2.8-4Dが最近故障してしまい、30mmあたりからワイド側に回らなくなってしまった。いっそのこと「ハーフマクロ専用35-85/3.2-4D」として生かしてもいいのだけれど、改めてこっちの35-105/3.5-4.5Sも評価してみよう…ということで、今に至る。見た感じこのレンズのレビューはほとんどなかったしね。もちろん何度も言うようだが、素人みたいなアマチュアフォトグラファ〜のつぶやきなので、話半分に聞いてくれよな。

 

35-105/3.5-4.5Sは、86年に発売された初代と、91年に発売された(New)があるみたいだ。

後述するが、マクロ機構を使って撮影してみたところ明らかに0.38m以上寄れたので、多分Newの方なんじゃないかな…と思う。Wiki先生によると、初代はマクロ機構使用時に最短撮影距離0.38mのところ、Newだとこれが0.28mまで縮まっている。万能標準ズームの永遠の課題だと思っている最短撮影距離問題。この10cmの差は大きいよな。ちなみに通常時の最短撮影距離は1.4mである。うーん、きびしい。

 

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最後に使ったのが1年半前なのですっかり忘れていたけど、なんと直進ズームだった。必死で回そうとして回らなくて焦ったのはここだけの話。105mmクラスで直進にしなくても…とは思うけど、被写体に合わせて直感的にスムーズに操作できるのは嬉しい。直進機構には適度に硬さもあるので、首から下げているうちに伸びてくることもない。もっとも、使い込むうちにヘタレてくるのかもしれないが。

 

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重量は500gちょっと。重いということはない。標準ズームならこんなもん。105mmまでカバーしてるんだから文句は言えない。

 

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寸胴、という感じ。実家で眠っていた28-80よりはマシかな…という外観。外観のうち手を触れる部分については、ラバーのような素材になっている。ゴムとプラスチックの中間のような感じ。滑らないという意味では実用的だが、お世辞にも高級感は1ミリも感じられない。まあ、エントリー用レンズみたいなとこもあるので、こんなもんでしょう。

 

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このレンズ最大の特徴である簡易マクロ機構。ワイド端35mmでしか使えないのが痛いところ。テレ端105mmでもこれが使えたらな…と思えてならない。銀色のボタンを押したまま、ボディ側のピントリング(写真では指で回してる部分)を回すことでピントを合わせる。なお、マクロ機構使用時はAF不可(すなわち、MF)となる。マクロガチ勢仕様である。ちなみにマクロ機構部分のピントリングは結構トルクがあって、微調整もしやすい。もはやこれが一番価値がある部分なのではと思う。でも35mmで最短撮影距離0.28mじゃなぁ…

AF初期のレンズではあるが、MF時代との橋渡しのような特色を持ったレンズだと感じた。なお、通常使うピントリング(前玉側のやつ)はトルクスカスカもいいところなので、マクロ機構を使う時以外はMFは無理だと思った方がいい。

 

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それぞれ前・後ろから。前から見た時に何の印字もないのは、少し寂しい感じがする。フィルター径は52mmなので、エントリークラスのレンズとは大体共用できるのがうれしい。ただ前から見るとちょっと…うん。

 

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D750に装着。ダサくはない。普通of普通。重量バランスはいい。決して悪いことではないがあまり太さはないので、D一桁機につけたらカッコ悪そうだ(まあ、誰もつけないだろうけど)。

 

【作例】

ということで、釧路市北大通付近をうろうろして30分くらい粘り、作例を撮ってきた。なお、全て撮って出し。

 

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Ai AF Zoom Nikkor 35-105mm F3.5-4.5S + D750

35mm 1/1600秒 f/3.5 ISO100 北海道釧路市 港文館付近

まずはワイド端開放で1枚。まーーー見ての通りという感じである。流石に周辺光量落ちが目立つのと、中心周辺うんぬん以前に全体的に厳しいなあ…といったところか。まあよく言えば古さに味があるということでもあるけど。絶対に引き伸ばして使ったりはできないけど画面上で見るくらいなら、うん。

 

続いては4枚まとめて行きますよ。(すべて開放)

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ワイド端(35mm)

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50mm付近

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70mm付近

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テレ端(105mm)

歪曲収差がどれだけ出てるかな、と思って港文館の外壁でテストしてみたんですが、まあーーーーすごいことになってますな。流石にこれは「味」という魔法の言葉では片付けられないなあ。これを理解・許容して使えるかどうかということになる。

 

お次は6枚まとめて。すべてAモード、ワイド端35mm、ISO100、EV±0。

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開放(f/3.5)

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f/5.6

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f/7.1

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f/10

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f/16

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f/22

f/7.1〜10あたりが良好な気がする。周辺光量落ちもf/7.1らへんからなくなる。f/5.6も個人的には(あんまり引き伸ばしたりもしないし)まあ実用。f/16〜まで行くと気持ち眠くなってくるかなあ。正直よく分からない。

 

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Ai AF Zoom Nikkor 35-105mm F3.5-4.5S + D750

105mm 1/125秒 f/4.5 ISO400 北海道釧路市 EGG

後ボケは綺麗とは言わないけど、そこまでうるさくもない気がする。とはいえ最短撮影距離は1.4m。メインの被写体とはある程度距離を取れることが必要になってくる。その制約に耐えられるかどうか…

 

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Ai AF Zoom Nikkor 35-105mm F3.5-4.5S + D750

35mm 1/50秒 f/4.5 ISO400 北海道釧路市 EGG

マクロ機構を使って撮影。正直これでも最短撮影距離の許すマックスまで近づいたのだが、ツツジくらいの大きさの花でもこれが限界だった。35mmという画角もあり、後ボケにはあまり期待しない方がいいかも。花や苔のためにマクロを使うというよりは、テーブルフォトで使う方が生きそうである。マクロ機構の方のトルクはなかなかにあり、ピント面の追い込みはかなりやりやすかった(手持ちなのでいうほどガチピンじゃないのは許して)。

 

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Ai AF Zoom Nikkor 35-105mm F3.5-4.5S + D750

35mm 1/320秒 f/4.5 ISO400 北海道釧路市 港文館付近

まあ、このレンズでマクロ機構を使うなら、デカいものを撮った方がいいんだろうなという結論に至った。花とか苔とか昆虫とか、ガチのマクロレンズが活躍するような被写体には向いてないなと感じる。もっと色々撮りたいならレンズもステップアップしていけよ、というNikonからのメッセージか。

 

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Ai AF Zoom Nikkor 35-105mm F3.5-4.5S + D750

105mm 1/320秒 f/8 ISO100 北海道釧路市 港文館付近

f/8で。なんだかんだで日常使い用と割り切ればいいのではという気持ちになってきた。ボディ依存になるだろうがD750でも日中のAFは問題ないスピードだったし、コントラストも悪くないと思う。ところで、105mmという焦点距離を普段使わないので、思ったより足りなくて焦るシーンが多かった。これは素直に小生の力不足である。

 

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Ai AF Zoom Nikkor 35-105mm F3.5-4.5S + D750

105mm 1/80秒 f/10 ISO100 北海道釧路市北大通

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Ai AF Zoom Nikkor 35-105mm F3.5-4.5S + D750

35mm 1/320秒 f/8 ISO100 北海道釧路市北大通

f/8〜10くらいに絞って使えば(日常使いなら)大抵の人は問題ないんじゃないかなあ。だってこれをジャンクコーナーで手に取る人は何も分かってない人か、分かってて敢えて使う物好きな人しかいないと思うから。日中なら気軽にスナップに持ち出せるくらいの重量とスペックではある。まあ、レンガみたいなのは撮らない方が吉だし、普通にフリンジも出るけど。それにしても北大通もこの3年間でどんどん変わっていくなあ。

 

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Ai AF Zoom Nikkor 35-105mm F3.5-4.5S + D750

35mm 1/200秒 f/5.6 ISO400 北海道釧路市北大通

道端につくしが生えてた。比較的あっさりした淡い色味は小生の好みである。D750との組み合わせだと少し暗いことが多いので、必要に応じて調整するといいかも。

 

【総括】

1年半ぶりにこのレンズを引っ張り出してきたわけだが、改めて「今」この35-105/3.5-4.5Sを買う理由があるかというと…正直「叩き売り価格」以外に見つからないかな…という気がする。というかこれ買うなら28-105/3.5-4.5Dとか、なんかもっといい選択肢があるというのは揺るぎない事実。Dタイプだってズームレンズなら今そんなに高いわけじゃないし。なんならGタイプでもサードパーティ製でもいいわけで。

やっぱりマクロ機構が35mmでしか使えないのが惜しすぎたな〜と思う。ほんとにテーブルフォトで使うことを想定していたんだろうなあ。これがテレ端とは言わないからせめて70mmくらいまで使えれば…もっと日の目を見たレンズだったかもしれない。間違いなく高価にはなっただろうけど。

まあガチガチのガチに使うんでなければ、何か特徴があるわけではないけど逆に変なクセもないし、スナップ+テーブルフォトくらいなら全然こなしてくれるんで、物好きな方は買ってみてもいいかもしれない。バーゲンセール通り越して二束三文状態だし。小生のようにDタイプのズームがメインの人は、壊れた時のバックアップくらいはしてくれる。

【レンズレビュー】「AI AF NIKKOR 85mm F1.4D」を1年間使って

ということで、またまた素人レビューです。

カメラいじりするようになって実はもう5年も経つんですが、未だに感覚頼り、多少の基礎知識だけ持って、ほんと理論も何もあったもんじゃない人間なので(勿論、少しは自力でもウンウン身につけてはいるんですが、アマチュアの域は間違いなく出ないですな )ミョーチクリンなことを口走っている可能性が大いにありますから、その点はご留意くださいな。

 

なんでこのレンズを買ったんだっけ…と思い返してみたら、時は昨年3月まで遡る。相方が成人式をやったばかりで、4月には21歳になるというタイミングで。21になる前に、後撮りやらないとね〜なんて話をしていたような。

オジサン^_^‼️の頃はそんなに後撮りにこだわりもなかったし、そもそも20歳当時は両親とめちゃくちゃケンカしていたから(笑)、後撮りも何もあったもんじゃないというか、そういう話はないこともなかったんだけれども、いつの間にかどこかに立ち消えてしまったよね。まあいいんですけど。

一生に一度だし、やっぱり女の子は着付けして、ヘアメして、バリバリの晴れ着で撮りたいよね〜なんて呑気に考えていたんですが、そしたら衝撃の一言が飛んできてしまったんだよね。

 

「後撮り、撮って。」

 

正直、「えぇ…どうするべ…(´・ω・`)」という感じだったわけ。いや、全然構わないんだけど、それこそ相手の親族にも渡したりするような写真なわけだし、まずもって一生に一回の後撮りをこんな適当な「あまちゅあふぉとぐらふぁ〜」に任せていいのか…?と。というかここまでしたら流石にもうゴールインするしかないよな…というのはまた別な話なのですが。

しかし任されてしまったからにはやるしかないよな…と言い聞かせ、とりあえずやると決めた。決めたはいいものの、一つ問題が発生。

 

(´-`).。oO「ポートレート用の機材なんか何一つとしてねえよ……

(´;ω;`)」

 

いや、それもそうなんだよ。本体はいいですよ。D750で不足はない。レンズが、まったくもって、ないんだよ。ポートレート向きの。

確かに、D750を買ってからはずっと単独行動ばかりしていたこともあり、風景ばっかり撮ってたので、当時手元にあったレンズといえば

・純正24-85mm/2.8-4D

・純正50mm/1.8D

・純正35-105mm/3.5-4.5S

   (※↑ハードオフで1,000円くらいで買った。)

TOKINA 75-300mm/4.5-5.6

これだけしかなかったわけだ(一応フィルム時代のEシリーズ36-72というのもあるけど全く使ってないし、用途的に戦力にならないのでもうカウントしてない)しかも引越し前後くらいのタイミングで、金ないんだよなあ…でも後世まで(たぶん)残すものだしなあ…。めちゃくちゃ悩んだ挙句、「財政は未来の小生がなんとかしてくれるだろう理論(ガバガバ)」を発動し、購入に至るのである↓それこそ、

AI AF NIKKOR 85mm F1.4D(IF)

である。

正直f1.8Dの方にしようかなあ〜などという妥協案もあったのだが、

「いや!!今しかねえ!!銘玉!!買え!!」という鉄の意志で1.4Dの方を買うことにした。某密林で結構状態いいもの(フード付き)が5万円くらいだったはず。

 

この85/1.4Dは世間ではよく「銘玉」と言われているが、それは本当にそうで、20年くらい売られてたらしい。2015年まで発売(←!?)ですって。すごいよね。小生が高3の頃まで現役だったわけですから。まあNIKKORレンズでこういうことを言い出すとキリがなくて、Ai50/1.2Sなんかはもっとすごいということになってしまうのだが。何はともあれNikonって色々とすごいメーカーなんだよね。

85/1.4Gなんかも出ていたのに、デジタル全盛期2010年代中盤くらいまで売られてたってことだもんね。ニコンイメージングの千夜一夜物語にも第41夜で登場します。一応下にリンク貼っておきます。

ニッコール千夜一夜物語 - 第四十一夜 | Enjoyニコン | ニコンイメージング

今思えば、めちゃくちゃお買い得なレンズというか、中古品しかないとはいえ、相場にしてもむしろこんなに安くていいのか?と感じます。5万くらい出したらこれだけのレンズが買えちゃうわけですから。

これを書くにあたってもう一回価格.comとかで中古相場を漁ってみましたが、今でも5万〜くらいで手に入る感じだなあ。美品でも8〜9万円前後。こんなんもう日割りしたら1年しか使わないとしても200円ちょっとなので、毎日モンスター飲むのとそう変わらない出費というわけだ。。ね?安いでしょ??(←は?)

ただ小生には決して安くない買い物だったので、ヒヨって買う前にめっちゃレビュー漁りましたよ。元々Dタイプレンズが(相対的に安いからというのもあるけど)好きなので、GタイプとかSIGMAとかそっちはあんまり見てなかったね(そもそも小生には高くて買えないし…)。購入ボタンを押すときは指が震えたな。おい自分!!これガソリン7回分くらいあるんだぞ!!という。もう勢いでポチっちゃったんだけどね。

 

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長さはそこまであるわけじゃあないんだけど、ひんやり&ズッシリしてる。暑い時期ほど触りたくなる。冷えピタみたいなもんだ(←そうか…??)。

メイドインジャパン、しっかり中身が詰まってるという感じ。レンズ名を印字してある部分の素材は「梨地」というらしいが、ザラザラしたスチールな触感は高級感を感じさせてくれる。所有感を満たしてくれるレンズってこういうことだね。

メタルフード「HN-31」も質感が高くて素晴らしいよ。付ける時の金属のひんやり感がクセになる。しっかり金属だから、置くたびにカンカンカンカン鳴る。ちなみにねじ込み式なので携帯性はよろしくない。このレンズの数少ないわずらわしい点かも。でもそんなことすらどうでもよくなるくらい、使ったら惚れますので安心してくださいな。

 
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D750に装着。思わず「うひょ〜〜かっこええ〜〜🤭」って声出ちゃったわ。

D750はフルサイズ一眼レフの中でもかなり軽い方だけど、これくらいの重さのレンズが一番バランス取れていいかも。アタッチメントは77mmなので、プロテクターを買うだけでも結構お高くなってしまうけれど、もうどうでもよくなってきますね。小生はプロテクターを中古で買いましたよ。

眺めているだけで、ちょっと上級者になった気分(※本当に気分だけ)になれる。小生だけかもしれないが。Df以外のデジイチは合わなくない?という意見もあるみたいだが、全然似合ってると思うけどね。Dレンズはどんなボディに付けても溶け込むよ。

 

 

【作例】

 

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AI AF NIKKOR 85mm f/1.4 + D750

1/40秒 f/1.4 ISO1000 北海道釧路市 北大通

レンズが届いた初日に試し撮りした時のやつ。果敢にも夜間の開放に挑戦。まあ流石にフィルム時代の古いレンズなので、フリンジは出るけれども、個人的にはフリンジは好物なので問題ないんだな。逆光耐性も(昨今のレンズとは流石に比べられないだろうけど)そこまで悪くはないかな。初のf/1.4レンズということで、被写界深度が浅すぎて、開放だとピント面がカミソリすぎるので、OVFだと特に夜間は結構つらいものがある。だがそれがいい。それでいいのである。

 

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AI AF NIKKOR 85mm f/1.4 + D750

1/200秒 f/10 ISO200 北海道釧路市 幣舞橋付近

相方の後撮りをした時のもの(オフショットのような)。f/8〜10くらいまで絞ると、画面全体で解像度も高く緻密に表現してくれる。このレンズはポートレートが主戦場なので、本来ならポートレートを上げるのが筋というところだが、とてもじゃないが許可が下りなさそうなので勘弁してください…。Nikon特性として肌色を撮影すると何故か黄色がかりがちなので、そこは撮り手の腕の見せ所ということで。ポートレートならふんわり撮りたいので、f/1.4〜2.8あたりが好みかな。

 

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AI AF NIKKOR 85mm f/1.4 + D750

1/160秒 f/8 ISO1000 北海道帯広市 帯広駅 34D

f/8安牌になり始めた頃に撮った1枚。鉄道写真はもう少し望遠寄りと言えばいいのかな、フルサイズでいうと200mm以上の大砲がメイン武器なイメージがあるんだけど、ある程度近くで撮れるシチュなら85mmも十分戦力になる。LEDヘッドもバッチリである。勿論走行シーンを駅間スポットで撮るなら、それなりに構図は練っていった方がいいかもね。

 

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AI AF NIKKOR 85mm f/1.4 + D750

1/1600秒 f/1.4 ISO100 北海道根室市 根室駅 5630D

鉄道写真その2。駅のホームから撮る分には全く問題ないということがわかる。しかし開放でもジャスピン決まるとめちゃくちゃ気持ちいい。訓練あるのみである。曇り空の日の描写は単調になりがちというか、のっぺりしてしまう気がするけど、このレンズだと全然そんなことないな。

 

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AI AF NIKKOR 85mm f/1.4 + D750

1/320秒 f/2.8 ISO100 北海道洞爺湖町 烏帽子岩公園

洞爺湖町の桜を撮影した時の1枚。あまりカリカリにはせず、f/2.8まで開けてふわっとさせたいな〜という狙いがバッチリ決まった。それはそうと、桜を撮るのってむずかしいよね。小生はいまだに何が最適解なのかよくわからない。露出ややオーバーにすると打率高い気はする。でも巷に溢れる、桜をギトギトのピンクに編集してしまうアレは好きじゃないお。

 

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AI AF NIKKOR 85mm f/1.4 + D750

1/400秒 f/2 ISO100 北海道松前松前神社

珍しくf/2で撮ってたので掲載。何を狙いたかったのか正直あんまり覚えてない(というか、今見返しても狙いがわからない)のだが、前ボケも後ボケもエラいことになってるな。開けば気持ちいいくらいボケるし、後ボケもうるさくないし。ズームレンズばかり使っていたビギナーに立ちはだかる壁として、「何か狙いを持って、頭と足を使えば相応のものを示してくれる」という意味で、写真を撮る者に更なる成長を促してくれるレンズな気がする。

 

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AI AF NIKKOR 85mm f/1.4 + D750

1/2000秒 f/1.4 ISO100 北海道留寿都村 ルスツリゾート

開放で向日葵を撮影。奥の向日葵に焦点を当てて前ボケを意識していたが、見事に背景の丘もフワフワしてしまった。言うまでもなく手前側の向日葵はふわっと溶けている。開放ですから。それはそうと、f/1.4だと、SS1/8000秒はないと日中はまともに使えない気がしてる。D750は最高1/4000秒なので、日差しが強い日だと、限界まで減感しても厳しい場面もある。開放でガンガン撮るなら、NDフィルターなんか付けるのもアリかも。なお、繰り返すがアタッチメントは77mmなので、お値段は…

 

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AI AF NIKKOR 85mm f/1.4 + D750

1/50秒 f/1.8 ISO4000 北海道釧路市 鳥取神社

風鈴を切り取った1枚。流石にISO4000まで上げてしまったので、拡大するとノイズが目立つものの、あんまり引き伸ばさなければそこまで気にならない。レンズ関係ない話は置いといて、f/1.8〜2あたりまで絞ると綺麗な丸い玉ボケが出てくれる。開放だとラグビーボールのような、少し歪な形の玉ボケになる。

 

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AI AF NIKKOR 85mm f/1.4 + D750

1/800秒 f/8 ISO100 北海道湧別町 愛ランド湧別

せっかくなので縦の写真も。空のブルーの美しさが際立つ一枚。観覧車でわかるけど、全体的に色乗りはいいと思う。コントラストが程よく、色彩も鮮やかだけど主張し過ぎないのがいい。そのおかげでカラーに関しては編集要らずな写真ばかり撮れてしまう。それにしても融雪期っていやですね。ありとあらゆるものがグチョグチョになる。

 

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AI AF NIKKOR 85mm f/1.4 + D750

1/1250秒 f/2.8 ISO100 北海道留寿都村 ルスツリゾート

最後にモノクロも。色彩のナチュラルさと美しさがこのレンズの魅力のひとつではあるけれど、その高い描写力ゆえ、モノクロで撮ってもものすごく楽しいレンズだ。開けば溶けるようなボケ、絞れば綺麗に解像する。その両方の落とし所として、このレンズにおいて最適解はきっとf/2.8で使うことなんだろうなと思う。これを載せるにあたって、羊の顔の毛並みを見てびっくりしたもんな。撮れば撮るほど、ますますこのレンズの虜になっていく。モノクロでこれだと明るすぎるよという方は、編集でシャドウと黒レベルを下げれば大体収まりがつく。

 

 

…ということで、小生の拙い作例をいくつか挙げさせていただいたが、少しは85/1.4Dの良さが伝わっているといいなと思う。実際に使えば使うほど、本当に虜になってしまう銘玉だと感じている。

もちろん最新のレンズを弄ったわけではないので比較はできないし、性能面では劣るんでしょうけど(昨今じゃ85/1.2なんかもあるもんね)、外観や重量、描写力、色彩表現、価格、全てひっくるめて85mm単焦点レンズの歴史に燦々と輝く1本であることは間違いないんじゃないかなあ。

今回は全部デジタルで撮ったけれど、幸いなことにフィルム機もありまして、しかもちょうどよくDタイプと相性抜群のF90Xなんで、フィルムでも何枚か撮ってみたいところだね。いつも撮るだけ撮って、現像がめんどくさくなっちゃうんだよね。うーん。

あ、そうだ、Z機で使ってみるのも面白いかもしれない。DタイプなのでFTZかませてもAFはできないけど、EVFの力をもってすれば、あのカミソリみたいに薄っぺらい開放のピント面であっても、なんとかなってしまうのでは…?と思ったりしている。特にポートレートならなおさらZ機で使いたいよなあ。買っちゃおうかなあ(←え)

ポートレートレンズと巷では言われるレンズであるものの、風景やスナップにも遺憾なく威力を発揮すると実感しているので、ポトレ撮影の被写体がいないぼっちの皆でも手を出して大丈夫だ。85mm単焦点スナップなんかあまりやらないだろうが、これが意外に結構面白いのでおすすめだ。

 

それでは今回はこの辺で。

【レンズレビュー】「Ai Nikkor 24mm f2.8S」

注:ほぼ素人みたいな人間の書いたレビューなので、みょーちくりんな記載があってもあんまりいじめないでください。許してちょんまげ。

 

1年以上ぶりに実家に帰省した。といっても、ほとんど家の中にはいなくて、実家でしたことといえば初日にメシ食って、あとは風呂と寝床にしかならなかった。久々の関東はやることがたくさんある。北海道比であったかいし。

 

東京は嫌いだった。住宅地と平野と汚い東京湾しかない千葉の芋少年にとって、東京は最初は憧れの対象だったかもしれない。でも東京に通学するようになって、あまりの人の多さと忙しなさに辟易するようになった。千葉県民というだけでバカにしてくるヤツもいた。東京に住んでることはそんなにえらいのだろうか。親の金で住んでるというのに。何より、東京(都心)では常に上を見上げなければならない。そして上を見上げても、空が狭い。星も見えない。見えないこともないんだな〜とフジファブリックは言っていたが、それは多分奥多摩の話であって、都心じゃ見えないだろあんなの。とにかく、上を見上げなければいけないのが息苦しくて、こんなところにはいられないと思った。

 

でもたまにくる分にはいい。特に新宿が好きだ。帰省しても東京をフラフラする時は、決まって新宿。なぜなのかはうまく説明できないんだが、多少古臭いのがいいんだろう。地下道とかがそう。別に撮ったわけじゃあないんだが、撮りたくなる。札幌の地下道にも同じものを感じたので、多分、私は古いモノに惹かれるんだと思う。あとは単純に自身のシュミに合っているから。別に歌舞伎町側には滅多に行かないし、夜遅くにいることも今はほぼないから、又聞きするような治安の悪さも見て見ぬふりしている。まあ、昔はよく迷ったので苦手だったが、今では大体構造も覚えられたかな。

 

で、何を目的とするでもなく、また新宿に来てしまった。新宿に来る前に、品川インターシティにあるニコンミュージアムに寄っていて、ああいうのを見ると人間はダメなんだよね。レンズ、欲しくなっちゃうんだよね。しかもAIレンズ特集みたいな企画をやってて、ニコン関係者が各々のAIレンズで撮影して作例を並べるっていう。

実はずっとMFレンズは一本欲しいとは思っていたんだけど、じゃあどれにするかっていうと全然決まってなかった。とりあえずD750に付くAIレンズ以降、できればAI-S…という位。どちらかというと趣味色の強いものだから、あんまりお金かけたくはないし…。

新宿は中古カメラ店がたくさん並んでるから、片っ端から見て回るんだけど、なかなか個人的に光るものがなくて、収穫なしかな〜と思いながら最後に1軒。「新宿中古カメラ市場」さんで、タイトルのこいつに遭遇してしまった。

Ai Nikkor 24mm f2.8S。

15分くらい悩んで、買い。¥11,000。現金のみと言われてしまい、急いで足りない分おろしてダッシュで帰ってきて、即購入。

 

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コンパクトでいい。けど、しっかりしてる感は伝わってくる。リアキャップは、その辺にあったテキトーなやつなので、勘弁して欲しい。

 

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いわゆる「カニ爪」がついてる。

 

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レンズ単体では300gを切ってきた。これだけ軽いと気軽に持ち出せて良いね。D750と合わせても1.1kgくらい。スナップにおいて、軽いは正義である。

 

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前から(開放)。シリアルは70万台だったけど、これはいつ頃作られた個体なんだろうか。保護フィルターが汚い。例によってフィルター径は52mmなので、手持ちのものとも共用できる。この辺りの配慮はニコン様々。

 

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ケツの方から(開放)。f2.8でも結構明るいね。そりゃそうなんだけどさ。パーフェクト個体ってわけでもないんだけど、年式考えたらまあ綺麗な方。

 

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D750に付けるとこんな感じ。レンズがコンパクトだからちょっと不恰好かなと思ったんだけど、真正面から見ると意外に合ってるな。こういう古いレンズを買うと、Dfが欲しくなっちゃうね。どこかから降ってきたりしないかな。

 

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斜め横から。シルバーが入って引き締まる感じ。こう見ると全然不恰好じゃないじゃん。

 

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レンズ情報を手動設定してあげれば、Exifに絞り値とかの諸々データも残ってくれます。この機能がないカメラの方は…頑張ってください()。

 

以下、館山と斜里(と一部釧路)で撮ってきた作例です。

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Ai Nikkor 24mm f2.8S + D750

1/320sec, f/8, ISO100 千葉県館山市 伊戸漁港付近

風景ならば、無限遠に合わせて撮るだけ。AFより早いかも。しかも軽いから、ある程度握力のある人なら、D750との組み合わせでも片手で撮れちゃう。これはいいスナップレンズだぞと、撮りながらもうワクワクしていた。歪曲もほぼ目立たないね。

 

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Ai Nikkor 24mm f2.8S + D750

1/320sec, f/2.8, ISO100 千葉県館山市 安房神社

こっちは開放で。デジイチならライブビュー使えばピントも合わせやすいよね。ミラーレスならなおさら。開放でもf2.8だから、ピント面カミソリすぎる!ってこともないし、まあ扱いやすいんじゃないですかね。色乗りも、結構良い感じ。赤系は鮮やかだけど、青系統は少し淡いのが超好み。

 

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Ai Nikkor 24mm f2.8S + D750

1/80sec, f/8, ISO1000 千葉県館山市 伊戸漁港付近

最短撮影距離30cmまで寄れるので、ご飯も撮れる。個人的に、なんでも撮るスタイルなので、料理を撮れるくらいに寄れるのはめちゃくちゃ助かる。いま写真を載せるにあたり、かなり拡大してみて感じたけど、解像度も結構良いな。実用にも耐えてます。

 

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Ai Nikkor 24mm f2.8S + D750

1/500sec, f/2.8, ISO100 千葉県館山市 洲崎神社

縦でも撮影。開放で。24mmの画角が効いて、空間の拡がりを表現できた。ピント面がよくわかんなくてさすがに粗い感じではあるが、いいんですよ古いレンズだから。この粗さも楽しむくらいの気持ちでいこう。アラサーだし。なにいってんだ。

 

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Ai Nikkor 24mm f2.8S + D750

1/250sec, f/8, ISO100 千葉県館山市 館山駅

逆光耐性はどんなもんだろうと思って撮ってみたけど、正直よくわからなかった(笑)。多少ゴースト出てるな〜くらい。この辺はもうちょいテストしてみることにしよう。

 

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Ai Nikkor 24mm f2.8S + D750

1/50sec, f/8, ISO2000 東京都千代田区 東京駅 京葉線ホーム

左手できっぷを持って、片手で撮影。これができるとオタク的にはめちゃくちゃ助かる。もちろんMFなので、レンズは最短撮影距離に合わせて、被写体側を前後させてピントを合わせるという、いささかみょうちくりんな事をすることになったが。

 

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Ai Nikkor 24mm f2.8S + D750

1/30sec, f/2.8, ISO1000 北海道斜里町ウトロ

暗所でもがんばれるぞという一枚(ごちゃごちゃの食いかけですいません…)。寄ることで背景をぼかすことも可能だけど、被写体によっては背景がうるさくなってしまうかも。ところで、趣味レンズになるかと思いきや、なんでもイケるスナップレンズ筆頭になってしまった。

 

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Ai Nikkor 24mm f2.8S + D750

1/400sec, f/8, ISO100 北海道斜里町 知床斜里

流氷物語号と快速しれとこ摩周号。快晴だとこんなに鮮やかなブルーが出る。これ別に何もいじってないですからね。撮って出し状態だからね。結構素直にありのまま写してくれる感じがする。もうこれ、トキナーAT-X16-28はいらないかもしれない()。

 

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Ai Nikkor 24mm f2.8S + D750

1/400sec, f/5.6, ISO200 北海道釧路市 釧路川

窓ガラス越しだから少し眠いけど、色表現いいでしょ〜。はい。それだけです。しかしなんでこの時の私はf/5.6をチョイスしたんだろう。たぶんカニ爪が一番上にくるポジションだからだな。たぶん。f/5.6で周辺減光もほとんどない。

 

 

ということで、小生の拙い作例を公開したところで、締めたいと思う。24mmという画角は日常使いするには広角すぎるのではという不安もあったが、全くそんなことはなく、オーバースペックすぎないのも相まって軽量コンパクトで、非常に使いやすい1本だった。ヘリコイドが軽めなのがMFレンズとしてはうーん…なんだが、どうやら「仕様」ということらしい。欠点らしい欠点はそれくらいで、ついつい持ち出したくなる1本になった。投げ売りとまではいかないが、比較的安くて扱いやすいオールドレンズだと思うので、もし見つけたら買ってみてはいかがだろうか。最初の1本には良い選択肢になるはず。そんな私はいま、Ai Nikkor 28mm f2.8Sも欲しくなってしまっている…これがレンズ沼である。おしまい。

人知れず「Peach成田釧路便」が3/25まで実質休止状態に…(考察含む)【LCC】【Peach】

この(個人的には大問題なのだが)些細な問題に気がついたのは昨日のことである。

明後日からPeachで釧路から帰省するんですよね〜〜(予約は既に取ってある)という話を先輩にしたところ、

Peachの成田釧路便、1/10から先、全然ないんだよね〜😭」

 

…は??

 

ごめんPeach成田釧路がないってなんぞ??ワイしぬぞ????…と思ってみてみたらマジだった。マジで全然運航がない。

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こちらがSkyticketで見た時の成田釧路便の予約画面。成田-釧路で就航しているのは現状Peachだけなので、金額表示なし=そのまま運航なしということになる。

 

さらに色々エゴサしていくと発見した、Peachの2022年冬ダイヤ(2022/12/01〜2023/03/25)である。

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ということで、こちらは12/1〜年明け2/28までの時刻表。成田釧路便を見ると、驚くことに年末年始のみの運航である。ちなみにシレッと女満別便も減便されている。

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ちなみに、なぜか関空釧路便は充実していた。なんで……????

 

さらに、3/1〜25日分の時刻表を見ると…f:id:shogaitabibito:20230105183512j:image

なんで!?!?!?!?

もはや表記すらない。つまりこの期間中、ただの一度たりとも運航がないということである…。女満別便は毎日運航なのに…(ちなみに関空-釧路、関空女満別も全日運航でした)。

 

今回このPeach釧路便に関して少し調べてみたところ、実は関空釧路便の方が2年も前に就航開始していたことが判明(2018年8月)。コロナ禍前からの設定がある路線である。

一方、成田釧路便が開設されたのは2020年8月。なんとコロナ禍真っ只中、一番やべー時期に就航開始しているのである。

ということで、各方面減便、当然国際線も飛ばせず、機材がだぶついている中での就航であったことが想像できる。さらに現在の状況を考えると、アジア各方面への国際線が就航を開始したことに加え、折からの半導体不足などに伴う機材納入遅れも発生しており、機材繰りが苦しい状況も想像が容易だ。昨年11月末には実際に運休も発生している。

ただ、毎度帰省のたびに乗っていると、平日はそれなりに空席もあるものの、休日は満席近い搭乗率の便ばかりだった印象があり、特段搭乗率実績が悪かったということもなさそうである(1日1便しかないし…)。

……以上を考慮すると、機材的に余裕ができるまでの間はなかなか安定した成田釧路便の運航は難しいのかな…という感じがする。しばらくの間はそれこそGWお盆年末年始、あと夏休みシーズンくらいしか…。1月下旬に夏ダイヤが出ると思うので、そこで答え合わせである。

個人的な意見で言うと、成田からの方が圧倒的に羽田より実家に近いし安いので、正直相当痛手ではある。ただ、羽田から帰れないというわけでもないので、しばらくの間はADOで帰省することにする。1日2便はあるし、快適だし()。

ついでなのでもう少し書かせてもらうと、しばらく運航が無いなら無いでいいんだけど、流石にもう少しアナウンスはして欲しいかな。あとHPも成田釧路便のページが魔放置されてて、運航がしばらく無いのを知らない人がめちゃくちゃ困惑すると思うので、そこは改善していただけると。それから、公式Twitterの方で釧路PRして頂けるのは、市民としては非常に嬉しいのだけれど、成田便を全休させている状況でPRされるのもなんかモヤモヤするし、しばらくの間は関空便しかないことに一切言及がないのもちょっと萎え…と思ってしまった。

 

ということで、冬の東北海道は寒いですが最高ですので、是非とも(女満別発着でなければ)JALANAADOお越しください。

【独断と偏見でホテルレビュー】阿寒の森鶴雅リゾート花ゆう香

めっきり更新しなくなってしまった(というかもうTwitterで書くこと書けば良いかの精神になってしまっているのと、長文を書く気力が残ってない)ので、無理やり新シリーズを開始させることにした次第である。

 

その名も【独断と偏見でホテルレビュー】

である。

まあ名前の通りなのだが、私の独断と偏見で泊まったホテルをレビューしていこうという企画である。

各項目は五段階評価とさせていただく。(最低が1、最高が5)

恐らく辛口になったり、一部忖度するような評価もあるだろうが、独断と偏見によるレビューなので、その程度の評価のブレは当然許されるためご承知いただきたい。

栄えある第1回は、昨日から北海道釧路市(旧阿寒町)にある「阿寒の森鶴雅リゾート花ゆう香」に宿泊してきたため、早速レビューしていきたいと思う。

 

 

0.「阿寒の森鶴雅リゾート花ゆう香」について

此方のホテルは、北海道のホテルでは大御所とも言える鶴雅グループが運営・所有するホテルである。特に阿寒湖温泉は、鶴雅グループのホテルが5つも密集する一大拠点となっている。

・一番人気かつ有名な

「あかん遊久の郷鶴雅」

・ファミリー、若者向けの

「阿寒の森鶴雅リゾート花ゆう香」

・花ゆう香よりは高級志向(?)になった

「あかん湖鶴雅ウィングス

・ペットと一緒に泊まれるロッジ型ホテル

「鶴雅レイク阿寒ロッジトゥラノ」

超高級宿である

「あかん鶴雅別荘 鄙の座」

が並ぶ。

 

今回宿泊したプランはクリスマス時期用のプランで、シャンパンとクリスマスケーキが付く。また「HOKKAIDO LOVE!!割」を僭越ながら利用させて頂いたため、宿泊費は30%ほど安くなっており、「ほっかいどう応援クーポン」も1人3千円いただいた。また、予約は公式サイトからおこなったため予約時点で5%引きになっている。宿泊費は1泊2食付きで15,000円ほどのところ、10,500円ほどである。

 

 

1.部屋・アメニティ【評価:3.0】

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今回宿泊した部屋は「新洋室湖側」である。最上階の7階かつ部屋の窓も湖側ということで、天気にも恵まれ午後〜夕方〜朝と様々な時間帯の美しい阿寒湖を静かに(暖かい空間で)眺めることができたのは賞賛に値すると言えよう。あ、当然禁煙。

空調(特に暖房)は効きすぎるくらいしっかり暖めてくれるもので、温度調整も風量調整もダイヤル式のいかにも古いものではあるが、寒い阿寒の冬でも戦闘力のあるものになっている。

部屋自体に老朽化は感じなかった。どちらかと言うと細々した部分のフォントと洗面台の造形から時代を感じたくらいか。ベッド横に洗面台を配置したのは、少しでも部屋空間を大きく確保するためだと思われる。洗面台を含めたユニットバスとしてしまうと、その分居住スペースが削られてしまうからだろう。それにしてもどうなんだと思わなくはないが、まあ致命的な問題とは言えないだろう。

部屋はお世辞にも広いとは言えないが、窓側に小上がり(?)があるため、まあ必要十分なスペースの広さはある。ただ、2人での使用を想定している以上、小上がりの座椅子はもう一つ欲しかったところ。お茶パックを複数個用意していたのは◎。洋室なので、特に急須などでなくても問題ないと思う。茶菓子は2つとも彼女にあげてしまったのでわかりません。

ベッドに関しては、少しスプリングが柔らかい印象を受けた。人によっては腰痛が出るだろうなあというのと、これが仕様なのか老朽化なのかは分からないが、これだけ柔らかいと高級感はあまり感じられないのではないかと思う。あと敷き物がちょっと…ラ○ホっぽいので()もう少しシンプルにしていただけると…()

シャワー、トイレはユニットバス式。トイレは綺麗でよい。またシャワーに浴槽はない。この価格帯、かつ2人以上での利用を想定したリゾートホテルであることを考えると、浴槽なしというのはいかがなものかと思われるが、「阿寒湖温泉」の「温泉宿」として売り出している以上、大浴場を利用する人が99.9%であるため、大きな問題ではないだろう。

個人的にちょっとなあと思った点が2点。まず、細かい部分の清掃が行き届いていないように思えた。入って荷物を置いてすぐ、彼女がベッド脇の床に髪の毛が落ちているのを発見。また私も、洗面台下の椅子に汚れが残っているのを発見した。まあ安いプランで宿泊させて頂いているので、特段文句を言える立場ではないのは重々承知の上なのだが、流石に気付いていただきたかったなあというのが正直なところ。

そしてアメニティ提供方法。私自身SDGsというものが本当に気持ち悪いなあ()と思っているのだが、まあそこは百歩譲って理解することにする。ただ、櫛やシャンプーハットはまだしも、100%宿泊客が使用する歯ブラシセットまでフロントでの提供にするというのはいかがなものだろうか。うがい用のコップは置いているのだから、一緒に置いても良いんじゃないか?と思ってしまう。この2点が個人的に大きく評価を下げた点になる。ただ、浴衣は男女共に3サイズ展開で最初から置いてあるし、何より女の子用がめちゃくちゃ可愛いので、寛大な人ならこれでポジれてチャラにできるかなぁってところである。

 

 

2.食事【評価:4.0】

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↑あ、ついでに浴衣見ていってください。可愛いでしょ(威圧)

夕食・朝食共にビュッフェ形式美味しいのは勿論のこと、品数も結構多く、和・洋・中なんでもござれである。デザートも充実。また「阿寒湖の鯉の洗い」など、ご当地メニューもあるので地域性も実感できて良いラインナップであった。特に夕食はワインが進みすぎる料理ばかりで、おかげで泥酔一歩手前であった(褒め言葉)。

夕食は少し遅めの時間(19:30〜)を希望したので、全体的に冷めていたのが残念ではあったが、宿泊客も少なく、フードロスの観点からすると新たに追加で作るのも…という感じだったので、致し方ないかなと思う。アツアツを食べるなら夕食時間開始後すぐに食べに行けば、この問題は解決すると思われる。たぶん。

プランで付けてもらったスパークリングワインも、調べた所プラス価格相当のものだと思うし、美味しかったので何も文句はない。(もっとも、白・辛口だったので、甘いお酒が好きな彼女の舌には合わなかったみたいだが…)

クリスマスケーキも随分立派なもので、甘すぎず大変美味であった。また余ったケーキとワインを部屋に持ち帰る際には丁寧に包んで頂き、新しいグラスまで出して頂いた。おもてなしの精神を感じられて良かった。食べ終えた皿についてもそれなりにスピーディーに下げて頂けたので満足している。まあもちろんここより料理が美味しいホテルはあるんだけれども、お腹いっぱい色々なものを楽しめて、かつちょっとオシャレな空間でちょっとオシャレな時間を過ごせると考えたら悪くないんじゃないかな、と思う。

 

 

3.温泉【評価:2.0】

個人的に一番評価を下げてしまったのが温泉。

「花しづか」と名乗る大浴場は阿寒湖温泉の源泉かけ流し。泉質は単純温泉。入った感じ、pHはほぼ中性なんじゃないかなあ。それほど特徴のある泉質ではない。勿論万人受けするものではあるし、温泉ってだけで気持ちいいのは間違いないんだけど、物足りなさを感じたのは恐らく私が尖った泉質の温泉が好みだからだろう。実際2日目にチェックアウトして、鶴居村まで下ってきてホテルTAITOの日帰り温泉に寄ったのだが、そこの高アルカリ含重曹温泉がハンパなく気持ちよくて、やはりそういうことなのだろうなと思った。ただ、ここまでは本当に好みの問題であって、好みの問題云々で庇いきれないのはここからである。

まず、内湯2種+サウナしかないこと。構造上露天風呂は造れなかったのかもしれない。遊久の郷やウィングスとの差別化を図って敢えて造っていないのかもしれない。それでも「阿寒湖温泉」にある以上、利用客はそれなりに「温泉」に期待を寄せて来ているわけで。あまり温泉を全面にプッシュしたホテルではないとはいえ、もう少し力を入れて欲しいなあというのが私の意見である。あと昨今のサウナブームを考慮すると、サウナ(と言っても15時〜22時の間しか使えないのだが…)があるのに水風呂がないのは割と致命的かも…。

そして、とにかく目立つのが老朽化。入り口の自動ドアに始まり、天井、シャワーホース、湯船外壁など、あらゆる箇所に見受けられる。大浴場のフローリングが比較的綺麗なだけに一層目立ってしまう印象だ。特に天井はひどい。せっかく天井窓があって、露天風呂がないにしても空を見ながら少しだけ露天気分で浸かることができるのに、一部ゴム部分?が剥がれて垂れて来てしまっている有様だ。流石にお粗末であると言わざるを得ない。また大浴場付近の喫煙所についても魔放置感が否めない。せっかく外装は凝ったつくりになっているんだから、せめて外装にも照明くらい付けようぜ…と思ってしまう。

遊久の郷やウィングスと比べると、どうしても温泉設備で大きすぎる差をつけられてしまっている気がしてならない。阿寒湖温泉という立地にもかかわらず大浴場がこの有様では、厳しいなあという感想になってしまうのも致し方ないのではないか…。

 

 

4.総合評価【評価:3.0】

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良い面も悪い面もハッキリしているかな、という感じであった。ただ、大雑把な人であれば特に気がつかないと思う。施設の老朽化もまあ目をつぶることができなくもないかな…という範囲内だと思う。

荷物を車から台車でフロントまで持って来てくれて、部屋まで持っていってくれるのかなと思ったら、いやフロントから部屋までは自分で持ってくんかい!!ってなった以外は、スタッフ対応も丁寧で迅速であったと思う。外国人スタッフも半分近くを占めていたが、しっかり教育を受けているんだろうなあという応対ぶりで感心した。チェックアウト時は少し淡々としている印象を受けたが、まあ忙しい時間帯だと思うので許容範囲だろう(これでもだいぶ寛容だけど)。

ただやはりスタッフ云々とかの問題ではなく、施設自体にウーンという部分があるのは否めず、今回は1泊10,500円程度で泊まれたのでまだ価格相応かなと思うのだが、これが通常価格15,000円だったと思うと「ちょっと高いんじゃないのかな」と感じてしまう。何なら昨年も和洋室で泊まっているのだが、その際は1泊20,000円だった。当時の自分よく出したな…と思う。まあ何を言いたいかといえば、釧路からのアクセスの良さや温泉街に立地するということ、周囲の観光資源の豊富さも含めて、ホテル自体は決して悪くないんだけど、通常価格で価格相応かというと、どうしても首を傾げてしまうかな…。あと、「これが鶴雅か…」ってなっちゃうのも痛いな。もう一回泊まりたいか…?と言われると…正直何とも言えません。

大浴場をはじめとして老朽化も進んでいるので、今回も外壁工事を一部でやっていたが、思い切って大型リニューアルをおこなっても良いのではないかなと思った。特に旧阿寒町の中でも、阿寒湖温泉の一帯は田舎の温泉町あるあるではあるが寂れ方が尋常ではないので、このままだとジリ貧な様な、そんな気がする。

"キャリアプラン"なんかどんどん崩壊するよ的な事が言いたい話

 たまには書く。これは本当に気ままに散文を書き散らしている、もはやブログでも何でもなくいったいどんなジャンルなのかよく分からないコンテンツである。こんな感じで適当に書いてるので、読者も適当に読む資格がありますわね。

 

 さて気づけば2個下の後輩の就活戦線がいよいよ開幕しようとしている。社会人として約1年過ごして、キャリアプラン(笑)とかいうものについて気がついた事があるので少し書いてみよう。寝れないので。

 

 ご存知の通り(かは分からないが)、私は身一つで遥々北海道までやってきた(と思ったらさらに釧路まで来てしまったわけだが)。まあ就活がものの見事に大爆発してしまっていたのでこれ以外の選択肢が無かったといえばそれまでであるが、例えば業界を諦めて近場のどこか適当なとこに入るとか、就職留年でもしてもう一年遊べるドンする選択肢もあったわけで、それでも北海道で生きる事を決めているのである。

 北海道という地理的条件上(だけではなくこれはヘイシャの置かれている経営状況もあるんですが)、どうしても東京大阪名古屋横浜辺りと比べると賃金水準が一段下がる。それでもずっと働き続ければ独り身ならそれなりに良い暮らしができるんじゃないか(福利厚生は結構いいし)、それでいいんじゃないだろうかと決意してこんな北の果てまでやってきたのである。

 つまり、私のキャリアプランの大前提にあったのは「生涯独身で生きていく事」「定年までヘイシャで働く事」である。

 では現時点でどうか。はい。めちゃくちゃ結婚したいです(笑)。この時点でキャリアプランは半分崩壊している。いや〜いざ働き始めてみたら「クッソ寒い中仕事を終えて疲れて家に帰っても誰も迎え入れてくれる人がいない」って結構寂しいなぁとか思ってしまったんですよ、ええ。

 そして転職せず定年まで今の会社で働くという事、これは何があっても揺るがないかなあと思っていたんだけれど、100%そうするとは自分に約束できないなあ…と最近思いつつある。まあ非常に専門性が高くてドメスティックで閉鎖的なヘイシャなので果たして受け入れ口が同業他社か公務員以外にあるんだろうかとは思うのだが、例えばそれこそ結婚するとなって向こうの方が稼いでるじゃんとかなったら、こっちが着いていくのもアリなんじゃねえのって思うんである。養われるというのも悪くない話である(笑)。

 加えてお仕事面ですね、これもやりたいと思っていた筈の事がかなり揺らいできてしまった、というか分からなくなってきてしまった。それなりにデカい会社なので正直めちゃくちゃ色んなルートがある訳で、何がやりたいか分からなくなってきているという迷走状態に陥っているとも言える。こんな訳でシューカツ生時代にシコシコ考えてペチャクチャ喋った私のキャリアプランというものは1年も経たずして完全に瓦解してしまったのである。

 

 勿論、「だからキャリアプランなんか考えなくていいぞ」って言いたい訳じゃない。正直キャリアプラン聞かない会社なんかマトモじゃないと思うので。だって会社側の思惑通りのルート進めよって言ってるようなもんじゃん。ちゃんと全力で考えに考え抜いて作り上げて欲しい。でもそれは「"今あなたが思う"将来入社してやりたいこと」ベースで構わないし、入社してからどんどん崩壊したって全然構わないのである。崩壊した分だけ仕事に対する視野や知見が拡がったとも言えるし、結局人生はなるようにしかならないからね。そんな感じで気ままにやって貰えばいいんじゃないでしょうか、ということが言いたかった文章でした。

機材リスト

デジタル一眼レフ

Nikon D750

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2020年9月購入。確かこの頃内定がようやく出て、卒業も確定したんで買ったんだったかな。タイミング的には後継機のD780が出て、D750が生産終了して中古が相当値崩れしていた時期だったので、新古品とはいえかなりお得に購入できた(10万円くらい)。中型フルサイズが10万で手に入れられたのだから万々歳よね。それほどの腕でもないし、僕には最新機じゃなくても十分だなあと思ってD750にした。

実際使ってみて、僕には十分すぎるくらいのスペック。各種機能が充実しているだけのみならず、サイズもD850ほどゴツすぎないのでガンガン振り回せる。連写もD500ほどではないけど、そこそこイケる(あまり使わないけど)。

プロでもない限り、700番台くらいの機能性があれば十分ではないかなあというのが私見であり、使ってみての感想。これ一台あればもうフルサイズデジイチは他の機体いらないなと思える、それくらい満足できるカメラです。あんまり高画素機だと暗所がツラいし、一枚一枚の容量もデカくなってしまうし。

まああえて不満点を挙げるなら、ファインダー撮影時のAFポイントはもうちょっとたくさんあると便利かなあ。Wi-Fi接続は…特にいいや。なお3ヶ月で生で持ち運び中に電柱にぶつけてオートフォーカスがご臨終した模様。2021年7月、ようやく修理完了。

 

【フィルム一眼レフ】

Nikon FE

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2021年7月購入。初ボーナスが出たその日にメルカリで落とした。ズームレンズ付きで1万ちょっとだったかな。以前からフィルムはやりたいと思っていたのだが、それに加えて非Aiレンズを使いたいと思っていたので、そうなると選択肢が少なくなってくる(FA、FM2あたりだともうアウトですね)というわけである。FE、FM、F2、F3が最終的な候補だったのだが、絞り込み測光になってしまうとはいえギリギリ非Aiが装着できること、状態の良さ、価格帯、デザインでFEをチョイス。シンプルで洗練された良いデザインだなあと思う。指針式の露出計なのでかなり直感的に露出が見れて使いやすい。ただ、恐らくこの機体は電子シャッターが壊れているか接点不良か何かで、機械式シャッター1/90sしか使えないのが現状。修理に出すと言っても直せる店舗があるかもわからず、状態の良いFM2なりFMなりをもう一台買ってもいいかなあと思っている。あとはAFの使えるフィルムカメラがあってもいいのかもしれない。廉価だし、練習用でF601とかあたりを…。

 

Nikon F90X

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2023年8月購入。世の中にはいわゆる「ジャンク」と呼ばれるものがたくさんあるが、その最たる例がカメラであったりする。そんな「ジャンクカメラ」のひとつ。

元々の発売は90年代中盤(Nikon F5が出る直前くらいです)で、当時の小売価格が16万円ほど。F一桁機までとは言わずとも、当時のNikonとしては結構高性能な中上位AFフィルムカメラなのだが、2023年の今、ハードオフで1,650円。なんだか悲しくなってくるが、このままショーケースの中で見せ物にさせられ続けるのも不憫すぎるので救うことにした。

ショーケースの上段中央あたりにあったので表面しか見えなかったが、なかなか綺麗。取り出してもらって裏面を見るとベッタベタである。どうもこの時期のプラスチック素材は経年劣化でこうなってしまう運命にあるらしい。が、裏蓋を開けることすらせず5秒で買ってしまった(ちゃんと確認しましょう)。

ベタつきは無水エタノール重曹で拭けば綺麗に取れるし、電池を入れたらバッチリ通電したのでなかなかにいい買い物ができたと思う。シャッターもめちゃくちゃ元気だし、裏蓋の内部も使用感がほとんどないくらい綺麗な状態で助かった。電池室も液漏れなし。電池といえば、このF90Xは単3電池×4で稼働するのもうれしい。電池が切れてもその辺のコンビニで買えるからね。最悪他の電化製品の電池を犠牲にできるし。

普段D750を振り回している身としてはボディがそこまで大きいとは感じなかったが、レンズを装着すると1kg超。しかしこのずっしりくる感じがいい。軽すぎると僕はダメなのだ。外観も古さは感じさせず、でも一昔前のようなネオクラ感が伝わってくる。

このF90Xの持ち味は2つ。1つはシャッタースピードが1/8000秒まで使えるということ、これはD750すら凌駕する(1/4000がマックスなので)。明るいレンズも安心して装着できる。もうひとつは当時の最先端技術である「3D-8分割測光」というもので、正直よくわからないがDタイプニッコールレンズのみ対応になっているのである。Dレンズばかり持っている僕にとってはありがたい話である。

ということで、見た目のベッタベタだけでジャンク扱いされていた可哀想なF90Xは見事甦り、時を越えて令和の時代にまた活躍し始めている。AF速度も速いし、ファインダーもデカくて見やすいし、手に入れ易いし楽なのでオススメです。

 

 

【レンズ】

Ai AF Nikkor 24-85mm f/2.8-4D

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2020年9月購入。フルサイズ対応のレンズが手元になかったので、汎用性が高くてお買い得なレンズを探していたところコレがヒットしたのでお買い上げ。広角f/2.8がいい(と、当初は思っていました)。50mm以上を使うことは(これまでは)あまりなかったので、基本的にはこのレンズをD750に付けてる。レンズに付いてるスイッチをカチッとずらすと35mm以上でマクロ撮影も可能というスグレモノ。

このレンズの何が良いって、とにかく汎用性が高いこと。広角24mmも多少歪みが出るとはいえ変な歪み方をするわけではないし、24-70だと望遠側で痒いところに手が届かないなあという人には、85mmまで望遠できるレンジの長さが効く。さらにマクロ機構(Nikonは、マイクロレンズって言うんだよね。コレ。)もついてるので、接写も得意。しかもかなり寄れる。本当にこれ一本あれば大抵なものは写せてしまうわけである。風景から料理までなんでもイケる、現代ではもう出ることのなさそうなレンズ。この時代のハーフマクロ機能があるからこそ実現できる、使用用途の幅の広さなのでは無いだろうか。

2世代前のレンズとはいえ、なかなか良い感じの写り方になってくれる(と、僕は思う)。決めるべきところはしっかりシャープに写してくれるし、僕は狙って撮れるものではないけれどたまには2世代前相応の写し方もしてくれて、最新鋭のレンズと違って逆光には強くないのでゴーストが出てくれたりして。そんな気まぐれなこのレンズが好き。

不満点を挙げるとしたら、望遠側85mmの写り具合。近くのものを写す分にはあまり問題ないのだが、遠くにあるものを85mmで写すと解像度が微妙。70mm以上は素直に望遠レンズに切り替えたほうがいいかも。解像度に関してはちょっと絞ったら変わるかな。そのうちやってみます。

 

【2024.1.6追記】

気づけばこのレンズもテレ端85mmばかり使うようになりました。夜でない限り基本的にはf/8まで絞って使用しています。まあ本体もD750だからISO4000くらいまで上げてもなんとかなるし。ワイド側は頻度が高いのは35mmまで、それより広角側はもう非常用くらいですかね…ハーフマクロスイッチももっぱらオンにしっぱなしであります。

と書いたところで、実は年末年始でレンズ自体が故障してしまいました。30mmあたりからワイド側に回らなくなってしまいました。テレ側は使えるのでまあ使えないこともないんですけど、修理に出すとなると購入価格を超えてしまいかねないので、同じ24-85/2.8-4Dの2玉目か、ワイド端24mmも今となってはほぼ使わないので、思い切って28-105/3.5-4.5Dへ買い換えすることも検討しています。

 

 

Ai AF Nikkor 50mm f/1.8D

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またしても出ましたDレンズ。中古だと状態が良くて手に入れやすい価格帯のものが多いので個人的にDレンズはオススメ。単焦点が欲しいなと思って新宿の北村写真機店に赴いて、色々並んでいる中でひとまず50mmから攻めてみるかと思い購入。レンズ自体は1万2千円くらいだったと記憶している。巷にはf/1.4とかf/1.2とか並んでいるが、素人が扱うにはまあf/1.8くらいあれば十分すぎるなあと思う。このレンズ一本勝負でも全然いける。

僕はf/2〜2.8あたりでよく撮っている。柔らか〜いボケが綺麗。初出はかなり古いレンズではあるが、解像度はさすが。めちゃくちゃ軽くて持ち運びにも全く難儀しないのも推せるポイント。そう、このレンズとにかく小さいし軽いので気軽に持ち出せるし、スナップしようって気にさせてくれる。単焦点の楽しさを僕に教えてくれた大切なレンズなのです。

そんな訳で最近(2021年当時)はこのレンズがメインになっている。ただ最短撮影距離は長めで、接写は苦手かな。そういう時はクローズアップレンズをつけるか、24-85にバトンタッチして貰っている。

 

【2024.1.6追記】

変わらず50/1.8Dは出番が多い。特に評価できるのは、軽量コンパクトさと写りのバランスの良さである。F90Xも手元に増えたが、持ち出す際は大体50/1.8Dがセットになる。また、重量の関係で、遠征などの持ち出す機材を厳選しなければならないシチュエーション(それこそLCC利用時はシビアだからね…)では必ずと言っていいほど選ばれる1本。プラスチッキーなボディは安っぽいという声もあるけれど、そこまでチープな感じはしないし(多分絞りリングもついてるからだ)、機材が限られる時にはプラスチック故の軽さがキクってわけだ。

50mmという画角、風景写真では正直あまり使いこなせていないのだが、街撮りではかなり重宝する。スナップやるなら持ってて損はないかと。ただ、単焦点50mmは激戦区だし、今となっては50/1.4Dもほぼ同じくらいの価格(何ならサイズも重量も大差ない)で市場に出てきている(というか50/1.8Gすらかなり安く買えてしまう…)ので、50/1.8Dを「今」選ぶ動機はなかなかないかも…。

 

 

Ai AF Nikkor 85mm f/1.4D

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2023年3月購入。言わずもがな、Dレンズ系統では最高峰のレンズのひとつである。中古でまずまずの状態のものが5万円だった。いくら25年以上前のレンズとはいえ、1桁万円中盤台でこれが買える喜びといったらない。なんてったって開放でf/1.4ですから。暗くて困ることはまずない。

まず外観、金属鏡筒にメタルフードHN-31。いや、重いんですよ?重いんだけれどもこの重厚感が上位レンズらしさを感じさせる。ちなみに、体感の重さは24-85/2.8-4Dと同じくらい。ひとつだけ不満を述べると、フードHN-31がねじ込み式なので、どうにも取り回しが面倒なのがネック。外したら外したで上手くくっついて収まるわけでもなく、かと言ってつけっぱなしだとキャップを付けられないし…。

肝心の写りの方はと言えば、とにかく明るく、コントラストもやりすぎず適度(本ッ当にやや抑えめくらい?)なのがいい。発色は感覚だけど赤系統が綺麗かな?焦点距離的に万能なわけではないので、毎回持ち出すわけではないのだけれど、まあ〜〜いいレンズですよこれは。むしろ敢えて85/1.4Dの1本勝負をやったりする。単焦点はとにかく足で稼ぐのだ。車移動で荷物の重さが気にならない撮影なら、まず最初に持ち出すレンズになった。

f/1.4だと流石に被写界深度が薄く、ファインダー目視だといくら昨今のデジイチといえど打率が低いかな…(Dレンズばかり使ってて何を今更という感じではあるけど、手ブレ補正もついてないしね…)。f/2.8くらいが打率も安定して撮れると思う。もちろんf/8〜10くらいまで絞れば、現代のレンズにも劣らないくらいにバッチリ解像もしてくれる。寄れはしないけれど、焦点距離や用途を考えたらまず問題はない(寄りたい場面はマイクロレンズに交代していただいて…)。比較的安価に手に入れられるなかでは最強クラスのポートレートレンズ、Nikonユーザーであるならばこの銘玉はぜひ一度試していただきたい。ポートレートのみならず、風景やスナップでも大活躍すること間違いなし。1つだけレンズを選んで後は全部売却しろ、と言われたとしたら、間違いなくこのレンズを残すと即答する。それほど僕に取っては最高の1本なのだ。

 

 

Tokina AT-X 16-28 F2.8 PRO FX

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2023年8月購入。北海道で生活していると何かと超広角が欲しい場面が多く、複数候補と迷った末に「ひとまずこれで一旦手を打とう」と思い購入したもの。35,000円で買えるのだから大したものである。

Fマウントで超広角域になるとまず初めに思い浮かぶのは大三元、14-24/2.8Gだろう。フィルター使用前提なら16-35/4Gも候補になる。あとは純正かSIGMAの各単焦点だろうか(20/1.8Gとかそのへん)。しかし私はDレンズとトキナーが好きな人間である。逆光に弱い?今に始まった話ではない。勿論古のポンコツぶりな場面も多いし、Dレンズは特にデジタルを想定して作られたものではないから、不都合が生じることもある。しかしそれでも、Dレンズだから、トキナーレンズだから引き出せる良さもあると思っている。あと安い。迷わずAT-Xを購入した。

まず偉いのはワイド端16mmとテレ端28mmで長さが変わらないこと。インナーズームしてくれるのはめちゃくちゃありがたい。重量はかなりあるが、これだけのスペックと価格を実現しているのだから目をつぶるところだろうし、手持ちでも問題ない重さである。写りとしては、最新(当社比)のレンズらしくコントラストが高めで、トキナーブルーと称される青の発色が素晴らしい。D750との相性も良く、やはりデジタル時代に設計されたレンズなのだなと思わされた。開放f/2.8で撮るのも画面上で観るくらいならいいが、あまり大きく引き延ばすような鑑賞をされると解像度的にツラい。そのうち絞って撮影もしてみよう。

注意点としては、いくら一体型フードや頑丈なキャップがあるとはいえ、前玉はそれなりにせり出しているので扱いには細心の注意が必要。ワイド端の方が前にせり出すので、持ち運びの際はテレ端28mmに合わせた方が万が一も考えると安心かもしれない。また、今更ではあるが逆光耐性は(意外にイケる場面もあるものの)あまり高くないので、基本的には光源に向けない撮り方が求められる。満月に向けただけでも結構エライことになったので、構図は要検討。上述の通り「月でもキツい」ので、特に天体写真は頭を悩ませそうだ…。

素性はいいが、それなりに重さがあって用途も限られるレンズなので、個人的には写りの好きなレンズなのだが、あまり持ち出せてはいないかな…。超広角でキメるとハナから分かっていれば迷いなく持ち出すのだが。なお、今から購入を検討されるのであれば、後継となるOpera16-28 f/2.8の検討をおすすめする(AT-Xは旧製品なのでね)。

 

 

 

Tokina 75-300mm AF f/4.5-5.6 for Nikon (AF730)

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手持ちでは(当時)唯一のサードパーティー製レンズ。元々Nikon F-601を使っていた母親が持っていて、もう使うことも無いとの事でお下がりして貰ったものである。とはいえ幸か不幸かあまり使われていなかったのか状態は良好。望遠マックスの300mmまでいくと解像度が気持ちアヤしくなってくるが、そこまで行かなければ20年以上前のレンズだが現代でも十分通用するレベルの解像度だと思う。

比較的柔らかいタッチの写り具合が特徴。望遠側でもf5.6と望遠にしては明るいのもありがたいし、十分実用に耐える。基本的にはf/8かそれ以上絞っての運用になる。AF速度は流石に古いレンズなのでもっさりしているので、動きが激しい動物などを捉える時は少々ツライかもしれない。重量もそれなりにあるので、バランスを重視するなら本体にバッテリーグリップをつけてもいいかも。

それほど数が出回っていないのかAmazon等では在庫切れが続いているが、よくハードオフで投げ売りされている。状態が良ければお買い得なレンズだと思う。なお、D750では動作したものの、先代のD5500ではEE表示となり使用できなかった(絞りリングを最小絞り固定にしてもダメだった)。原因は分からないが注意されたし。(追記:相方のD5300に装着したら作動確認できたので、絞りリングがf/22で固定できてなかったのかな?と思います。)