深夜4時の散文(無修正)

眠れないので散文を書く。

 

0時過ぎくらいまでずっとDSでポケモン、「ダイヤモンド」をやっていたのだけれど、ユキノオーブラッキーもステ振り作業がめんどくさくなってセーブしてやめた。ちょっとだけ散歩してウィンストン(普段は中南海なのだけれど最近はタバコ屋まで出歩くことすらないのでこれで妥協)を2本吸って帰ってきて、さあ寝ようと思って布団に入ったのだけれど、YouTubeを少しだけ観ようと思った。まあ、これでいつも眠れなくなってしまうのだが。

YouTubeがサジェストしてくる動画は正直ほとんど観てしまっていて、あとは同じようなものの繰り返しばかりで少し飽き飽きしていた。そんな時に昔334回は観た「夜のヒットスタジオ」のとある動画がオススメで出てきた。あのダイアモンドユカイが80年代後半にボーカルを務めた伝説のバンド、RED WARRIORSの「STILL OF THE NIGHT」の映像。当然今時の音楽番組に出るアイドルが常用するような口パクなんてやるわけもなく生演奏生歌であり、それどころかユカイさんはステージでマイクスタンドをぶん回しまくりながらカメラさんが泣きたくなるほど暴れまくるわけである。

なんというか、今流行りのアーティストは正直あまり好きじゃないというか、そもそもあまり興味がなく、いや興味を持とうともしていなくてそれはそれで問題なんだけれども。「香水」も流行ってから3ヶ月くらいは存在を認知できなかったレベルなので。そんで、これはものすごい偏見なので誰かに怒られそうなのだけど、現代のナヨナヨしがちなアーティストは絶対に持ち合わせていない、エゲツないくらいの爆発力とエネルギーがこのバンドにはあるなぁと思った次第なのである。これは別に個人の感想なので割とどうでも良かったりする。

そんでもって本題で、次にオススメされたのがこれも334回は観た、98年のフジロックの映像だった。私はまだ生まれたてホヤホヤのバブちゃんだったわけだが、コメ欄のおじさまによれば当時のフジロックはまだ豊洲でやっててエリア分けも何もなく、フェス黎明期のめちゃくちゃな頃だったんだそうである。アーティストは当時人気絶頂のTHEE MICHELLE GUN ELEPHANT。スーパーウルトラカオス炎天下の豊洲で開幕からいきなり「CISCO」が始まると、とんでもない人口密度に押し固められた人間の大群が波のように縦横無尽に揺れ、手を突き上げ、頭を揺らすのである。当時は規制も何もないから観客はひたすら前へ前へと進もうとして、あちこちで人がぶっ倒れたりしている。2曲目「G.W.D.」途中でついに中断。ただメンバー側もこの暑さに取り憑かれたようにステージ上で荒れ狂っていて、スタッフの制止をアベさんが「音楽を止めるな!」と言わんばかりに振り切るシーンは今でこそ少々笑えるポイントなのだが、当時は冷や汗ものだっただろう。

その後も色々他のライブ映像を観ていたりしたらこんな時間になってしまったというわけである。まずひとつ思うのはなんというか、あと10年でも20年でもいいから早く生まれたかったものである。RED WARRIORSは一応再結成してちょいちょい活動してはいるのだが、80年代当時の4人体制にはもうならない。というかなれない(ドラムのコンマさんがもう音楽やってないらしい)。これまた私の好きな80年代バンドのストリートスライダーズもBOØWYブルーハーツも、おそらく再結成することはないだろう。そしてアベさんがこの世を去り、どう足掻いても絶対に再結成できなくなってしまったTMGE。もう2度と生で観られないというのは後の時代に生まれたものの宿命とはいえ歯痒さが残るものである。

そしてもうひとつ思うのが今後のライブのあり方が果たしてどうなるのかということ。98フジみたいな無法地帯は流石に勘弁していただきたいとはいえ、元々随分とフェスに限らずライブの観客のあり方は大人しくなったんだと思う。勿論アーティストによってライブのやり方は全然違うだろうし、例えばこれまた私の愛してやまないスピッツのライブで隣の客がモッシュしてきたら私は即刻ドン引きしてしまうであろう。ただ寂しさに似た感情があるのもまた確かである。

それどころか今、私は、いや私達は、ライブへのエネルギーを期待することすら難しい情勢の中に巻き込まれてしまっている。何がオンライン配信だ?(スガちゃんごめん…現地で見たから許して)こんな数十センチ四方の画面上で、遠く離れた場所からアーティストだけ映し出された映像を見て何になるというのか?何の感動があるというのか?いや感動も少しは感じられるかもしれないが、あのライブ独特の熱気とエネルギーは少なくとも画面越しに映るアーティストだけのライブ映像じゃ私には伝わらないし満足できるものではない。

去年の暮れに運良く2つほどライブに足を運ぶことができた。それはまあ素晴らしいものだったのだけれど、観客ができることは「手を振る」「拍手」これだけである。そう、たったこれだけなのだ。スピッツの「猫ちぐらの夕べ」みたいなしんみりゆったりしたライブならまだいい。スガちゃんの「ヒトリシュガー」はアコースティックライブだったので、個人的にはちょっと消化不良感があったのだがこれもまあ良いだろう。ただ、恐るべきはアーティストのジャンルを問わず今後しばらくは全てこんな感じになるであろうということである。ある種の文化の崩壊ですらある。本当にこれでいいのだろうか、と思わずにはいられない(まあこうするしかないのが現状なんだが)。最近のニュースはほとほと嫌気が差すようなことしか起こらないし、テレビもますます付けたくなくなる。早くこの情勢がなんとかなってくれないかと一人部屋で病む毎日である。