久々に書く。
三田祭論文やら就活やらでブログ更新どころではなかったので、ずっと更新をおサボりしてたことをまずはおわびします。
ようやく三田論が終了したので、こうやって書いてるんだが。
てなわけで、暫くのうちはなんか思うことがあれば随時書いていきたいと思う。
ちなみに「身の丈に合った受験を」問題は書きたいと思ってるんだけど、アレはちょっと問題の根が深すぎて、もう少し自分の中で情報と考えを整理してから書きたいと思ってるので、年内にはなんとか記事として出したい所存。
今回はちょこっとしたことなんだけど、未だに自分に対してモヤモヤしてるので、ここに書き留めておく。
これは今週の木曜日のことだったと思う。
バイトが終わり、船橋駅に着いたのが夜9時半頃のことだった。
その日、俺は三田論の締め切りが翌日までだったので、一刻も早く家に帰りたくて仕方なかった。
いつも通り快速のホームに出ると、サラリーマンらしき50代くらいのおっさんがホームに転がっていた。
酔っ払いかよ。最初はそう思った。というか多分あれは酔っ払いだ。
しかし、ちょっと社会人の飲み会お開きには9時って早くないか?てか9時でもうできあがるもんかよ…などと、色々な疑念も一方で湧いてきた。
もしかしたらビョーキかなんかなんじゃないかとも思ったが、それにしては妙に顔がケロッとしてるし、全然苦悶の表情ではない。
そのおっさんは仰向けでひっくり返った状態だった。脚はガニ股。やっぱ酔っぱらってんだろうなこいつ。
そんで、ひっくり返ったまま、起き上がれなくなっているみたいだった。亀かよ。
俺は電車待ちの列に並んで、しばらくその哀れなおっさんを横目で見ていた。
するとおっさんは何か口のあたりがモゾモゾしているように見えた。何かを我慢しているようだ。
しかし、おっさんは観念したのか、口を丸く開けていた。
あ、これ、やべえ。
俺の悪い予感は的中した。
おっさん、ゲロった。
最初は自分にかからないように、仰向けにひっくり返りつつも横のスペースにうまくゲロっていたのだが、
途中から完全にそれすらできなくなり、おっさんのスーツとカバンは吐瀉物で塗れた。
そこに東京方面の快速が到着。沢山の人がその列車から吐き出され、エスカレーターへ向かう。
しかし皆、この酔いどれを誰も気にすることはなかった。誰一人声をかけることもなかった。
皆軽蔑の目をおっさんにちらっと向けて、そして決まって「私は何も見なかった」と言わんばかりに足早に去っていくのだ。
誰も悲鳴すら上げない。人に冷たいとかそういう問題ではない。もはや皆「無関心」なのであった。
そして間もなく俺の乗る千葉方面の快速も到着。
あの時俺は、階段を駆け下りて駅員さんに「酔って死んでるおっさんがいるんやが」と声をかけることもできたはずだ。
あるいは瀕死のおっさんの上体を起こして、水くらいぶん投げてやることもできただろう。
しかし何ということだろうか。俺は自分が切羽詰まっているという、自らの都合を優先して列車に乗ってしまった。
あのおっさんを誰かが助けてくれますようにと願いながら。
もしかしたら、あの時船橋駅快速ホームに居て、あの酔いどれおじさんが視界に入った全員が同じことを考えたのかもしれない。
「誰かが助けてくれるだろう」
その「誰か」って…誰だよ?
その日俺は、無責任な大衆を構成する一人に成り果ててしまった。
確実に、冷酷に一人の人間を見捨てた。
何やってんだろう、俺。